人に対する負い目がある。
悪いことしてなくても、何だか、人といっしょにいると、申し訳ない気持ちが出てきてしまう。
申し訳ないから、できるだけ一人になろうとする。
「いっしょにいてすみません」、「貴重な時間を共に過ごしてしまってすみません」、みたいな、人に対する済まない気持ちを持ちたくないからだ。
こんなんだから、人と話したりコミュニケーションをとるとき、とてもぎこちないし、早く切り上げないと、という急く気持ちが出てしまう。
それで、人とのコミュニケーションを避けるようにしてしまう。
ずっと、この厄介な性格のせいで、苦労してきた。
人と普通に接することができないから、友人も少ない。できても離れていってしまう。
どうしたらよいかわからず、孤独で苦しくて、怪しげなスピリチュアルや宗教的な思想に入りそうになったこともある。
自分は、勉強や仕事も、人並み以上に勉強した。でも、何かを成し遂げようとすると、必ずこの性格が邪魔をする。
何度か、「もう疲れた」、と思った。
甘えとか、努力が足りないとか、いろいろな意見はあるだろうけど、当事者にしか、この報われない「情けなさ」は分からないと思う。
あるとき本当に疲れてしまって、ぼーっとしてたとき、もうこれ以上、自分を追い詰めなくていいんじゃないか、と、言われた気がした。
人に対する負い目をバネにして、人一倍頑張ってきた自分。
自分の不遇や不幸を憐れんでばかりで、何の意味があるんだろう。
報われない努力を続けることに、どれだけ価値があるんだろう。
どれだけ努力しても、社会的に高い位置を得ても、苦しい思いをしても、
それでも人に対する負い目はなくならないし、人に相変わらずばかにされる。
受け入れるしかないのかな、この性格を。
ふと思った。