内気で人見知りで話すのが苦手な社会人

不器用で内向きな人間の、日々の悩みや思考です

自分を変える

自分を変えようと思った。

こんなことは、大体僕は年がら年中思っているけど、結局変わらずじまいで堂々巡りしているわけで、同じところを3歩進んで3歩下がるような生き方をしているから、結局成長することなく、時が止まったように精神年齢の進歩もそこで終わっている。自分は人より10歳ほど遅れて生きていると思う。

その原因を分析するのは簡単だ。いつも息切れをして、元居るところに戻ってしまうからだ。そのほうが楽だからである。それは決意が足りないからだ。アホでもわかる理屈である。

今回は別である。これもいつもと同じだ。いつも今回は違うと言って、アホほど高い志を持って意気込むが、決意は時の経過とともに痩せ細り、なんだか寝込んでしまう。

 

ところが、今回は別である。

 

この2週間、いやほど落ち込んだし、なんだか死んでもいいやくらいに考えて、ただ貯金があるのでそれを使わないのはもったいないと思って、とりあえず息絶え絶え細く生活をした。太宰治の、

死のうと思っていた。ことしの正月、よそから着物を一反もらった。お年玉としてである。着物の布地は麻であった。鼠色のこまかい 縞目 ( しまめ ) が織りこめられていた。これは夏に着る着物であろう。夏まで生きていようと思った。(「葉」冒頭) 

 は、そうした生についての名文であると思う。

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今回せめて、いつも3歩戻ってしまう所を、2歩くらいにとどめたい。だから、戻ってしまう場所をなくしたらいいと思った。それで、まず過去のものを全部消した。パソコンのフォルダやお気に入りにあるものを、ほぼすべて消去した。気に入っていたエロ動画や、昔ダウンロードした音楽や、学生の時の卒業論文など懐かしい匂いのするすべてのものを、すべて消し去った。

僕は何度か引っ越しをしているので、そのたびに不要なものは捨ててきたけど、データとか思い出のあるものは捨てづらいので残してきた。それをほぼ全部捨てた。まだ少し手紙とかは残っているから、今週末に燃やそうと思う。年賀状は住所がわからなくなるので今年の分だけ残しておく。本棚も随分整理した。自己啓発に関するものや、落ち込んでいるときに共感できそうなダウナーな本はすべてBOOKOFFに売りさばいた。

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戻るところをなくしてしまえば戻れない。身辺整理をしたところで残ったものは、友達である。そして付き合いのある友達は、ほぼ全員自分に似た人たちで、つまり精神年齢の進歩がストップしたまま勢い大人になってしまったような人たちである。こればかりは切りづらい、し、切ってしまうのもどうかと思う。そもそも人間関係は切るとか繋げるとかいうものではない。何より数少ない友人を失いたくない。でも、変わろうとするときに足を引っ張られてしまうような気もする。悪友が多いから。お前何様だというような言い方だけど、率直に思ったから、ここで書くのは無害であると思って書いていて、そういう思いをしたことがある人は多いと思う。精神世界に関するうさん臭い本(自己啓発系にも多い)には、波長の合う人が必然的に近くに来るので今の人間関係はあなたを鏡で映したものです、波長が高くなれば自然と人間関係も変わります、みたいに書いてあった。一理あるけど、少し絶望的な気持ちにもなる。自分に新たな人間関係ができるものかしらという不安である。

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そういう訳で、難しいことは考えないことにした。自分の範囲内で、すべて改めてしまって、自分を取り巻く世界に関しては、何も触れない。

 

ひとまず欲しいものを買う。

これまで苦しみとは迷いであり、迷いは欲求から起こるものだから、欲を手放せば苦しまないという仙人思考のもと、物欲などを抑えて生きてきた。その結果得たものは、貯金と無趣味と、表情の乏しい顔と、「この人何が楽しくて生きてるんだろう」という周囲の目である。能力にも欠けるので仕事一筋にもなれない。書けば書くほど魅力のない人間に映る。

私、君みたいな男の人知ってる。
仕事で困った時に一生懸命汗かきながら助けてくれたり、
「パソコン買いたいな」って言ったら、
お勧めのパソコンリスト作ってきてくれたりしてくれるんだよね。
だからお礼に冷たいお茶入れたり、
くたびれたスリッパ履いてたからプレゼントしたりした。
でも何故かわからないけど全然違う。私の彼氏と。

彼氏は別にイケメンじゃない。でも一緒にいると幸せな気持ちになるし、
ドキドキするし、エッチな気持ちにもなる。
「可愛い」って言われただけで頭がぼーっとなる。
彼氏の為だけに可愛い洋服や下着を選んで迷って、一日かけてたりする。
それを褒められるとホントに嬉しい。
全然違う。君と。
何が違うんだろう。

誤解させたならごめんなさい。告白させたりしてごめんね。
優しくしたのはお年寄りに優しくするのと一緒なの。
気付いてる?君達ってお年寄りと似てる。

  っていう2chのコピペを思い出した。

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ずっと、無駄遣いするな、自分勝手するな、遊ばず勉強せよ、いい大学に入れば、いい会社に入ればいい人生が送れる、と言われて、また自分に言い聞かせて生きてきた。今を我慢して耐えればきっと良い未来が待っていると、希望をもって生きてきた。約30年生きて分かったことは、別に無理して我慢する必要もないし、多少自分勝手のほうが楽しく生きられるし、大学や会社といい人生は全く別物で、人間の人生は不公平なものだということだ。何の罪もなく死ぬこともあれば、図太く嫌われながらも生き続ける人もいる。タバコ吸って酒を飲んでた中卒の不良が、十年たてば家庭を持って楽しそうに生きている。大学生になるまで酒も飲まず真面目に生きてきた友人が、精神を病んで薬を飲みながら会社勤めをしている。

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難しい話を考えると悩んでしまうので、悩まないように考える。人生は希望では出来ていないので、生きたいように生きた人生が人生である。その途中に、生きたいように生きれない障害物も出てくるから、そこをどう乗り越えるかも人生である。待っていても来ないから、自分で歩み寄るほかない。

できれば楽しいほうがよい。楽しい人は魅力的である。なかなか楽しくなくても、それはそれで寝ればよい。無理な我慢はしないほうがいい。我慢してる間にコロッと逝ってしまうかもしれない。多少刹那的に生きたほうが、楽しい。苦しいことは、苦しい。つらいときもある。でも、楽しくしたいと願って努力することも必要である。楽しいほうが、人生は魅力的である。